美しい景色をそのままに。ダイビング写真撮影のはじめかた

更新日:2023.04.10.Mon   投稿日:2021.07.12.Mon

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水中写真は、スキューバダイビングの醍醐味!

水中に潜るスキューバダイビングでは、普段は見ることのできない魚の泳ぐ姿やサンゴの揺れる姿などを間近で見ることができます。その景色は幻想的で、水中での写真撮影の方法を知ることで、よりスキューバダイビングを楽しめます。

水中写真には、魚の群れの迫力を写真におさめたり、小さな魚の表情を写真におさめたりなど、さまざまな楽しみ方があります。しかしダイビングでの撮影方法を知らない人は、機材は何を使えば良いのか、どのように撮影すれば良いのかわかりません。

そんな時には、水中写真講座を受講するのがおすすめです。日本では、ダイビングでの水中写真講座が開かれているショップや教室があります。普段の生活で写真を上手に撮る方法は、水中でも応用や再現は可能です。

しかし、陸地と水中とでは環境が違うため、水中ならではの表現が必要となります。

まずは講座を受講し、水中撮影の知識を身につけましょう。

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水中写真で活用される撮影方法4選

水中写真で活用される撮影方法4選

水中写真を撮るための撮影方法は複数あります。そこで今回は4種類の撮影方法を解説、ご紹介します。

撮りたい写真のイメージや被写体に合わせて、適切な撮影方法を選びましょう。

1.マクロ撮影

小さな魚(生き物)を撮影するのに最適な撮影方法は「マクロ撮影」です。「マクロ撮影」では、小さな魚も図鑑のように鮮明に撮ることができ、産卵の瞬間を撮ることも可能です。

マクロ撮影では、産卵の瞬間などを撮る生態シーン写真のほかに、メルヘン写真とカリカリ写真などがあります。

メルヘン写真とは絞りを開放して撮影し、ぼかしを活かした撮影方法のこと。絞りを開放することで、被写界深度が狭い写真を撮れます。

カリカリ写真では、メルヘン写真とは逆に絞りを絞ることで、シャープな印象の写真が撮れます。絞りを絞ることで被写界深度を深くすることができ、生き物の細部までくっきりと撮影することが可能。自然光も排除されるため、コントラストの利いた写真になります。

2.ワイド撮影

水中の風景や魚群などを撮影するのに最適な撮影は「ワイド撮影」です。ワイド撮影には引いて撮影する水中ワイド写真と、寄って撮影するワイドマクロ写真の2種類があります。

ワイド写真は、一般的なワイド撮影の方法です。引きで撮りたい被写体をメインに全体を撮影します。引きで撮影するため、魚群を撮影したい場合に適しています。

ワイドマクロ写真とは、広角レンズを用いて被写体に寄りつつ、背景などの全体をおさめた写真のこと。被写体にしっかりと近づく必要がありますが、近づきすぎるとポートの影ができてしまうこともあるため、ストロボの位置に注意しなければなりません。

3.フロー撮影

「フロー撮影」とは、発光する性質を持った生き物の性質を活かした撮影方法のこと。

多くの魚が生息している海にはサンゴやイソギンチャクなど、蛍光たんぱく質を持つ種類の魚もいます。このような魚は肉眼では見えない紫外線の光を与えることで発光させることができ、幻想的な写真を撮影できます。

このようなフロー撮影をしながらのダイビングのことを、「フローダイビング」または「蛍光発光ダイビング」といいます。

4.スポットライト撮影

「スポットライト撮影」とは、局部的に光を当てて撮影する方法のこと。明暗をくっきりとさせることで、被写体へ視点を注目させます。被写体との距離や光の当て方を調節することで、被写体のシルエットのみの撮影も可能。撮り方により写真が全く違うものになる点がスポットライト撮影の魅力の一つです。

なお「スポットライト撮影」は「スヌート撮影」ともいいます。

ダイビング写真の撮影をはじめるために

ダイビング撮影を始めるために必ず必要となるのが、水中カメラです。しかしいざカメラを買いに行こうとすると、種類が多くどれを選べば良いかわからないと感じる人もいます。

そこで水中カメラでよく使われるカメラの種類と、水中カメラの選び方をご紹介します。

これだけは欠かせない!カメラの種類

写真撮影を趣味としている人は、既にカメラをお持ちの方もいるでしょう。この場合、わざわざ新たにカメラを買わずに慣れたカメラを使用したいと考える人もいます。

水中撮影に適しているカメラは、コンパクトデジタルカメラ、一眼カメラ、アクションカメラです。これらをお持ちの方はわざわざ新たに買う必要はありません。

ここからはそれぞれのカメラの特徴と選び方を解説します。

■コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)
初心者の方におすすめなのが、コンパクトデジタルカメラです。コンパクトデジカルカメラは、他のカメラに比べて価格も手頃で、持ち運びが楽なため初心者にも使いやすく多くのダイバーも使用しています。

コンパクトデジカルカメラを選ぶ際は、必ず防水機能付きのものを選びましょう。防水性能は5m~30mと幅広くありますが、防水機能が低い場合は防水ケースに入れることで深い水中でも使用できます。

■一眼カメラ
レンズ交換が可能な一眼カメラは、高度な技術が無くても水中でも高画質な写真が撮影できます。

しかし一眼カメラは防水機能がついていないため、防水ケースに入れるなどの防水対策が必須です。また、撮影のために多くの機材を集める必要があり、手間と費用がかかります。
水中撮影に慣れてステップアップしたい人におすすめです。

■アクションカメラ(例:GoPro)
GoProなどのアクションカメラは、軽量かつコンパクトで、アウトドア向けに作られたカメラです。防水機能が付いているものがほとんどですが、防水性はさほど高くないため、防水ケースに入れるなどの防水対策をすることで防水機能を高められます。

静止画撮影も可能ですが、動画撮影で使われることが多いため、写真ではなく動画を撮りたい人におすすめです。

水中カメラの選び方

上記のように水中カメラはさまざまな種類があり、使用用途や予算に合ったものを選べます。数多くのカメラが並ぶ店頭で水中カメラを選ぶ際は、下記の3点を確認しましょう。

■初心者さん向けチェックポイント
水中カメラ選びに欠かせないのは防水性能です。防水性能には、どれくらいの水深まで耐えられるかが記載されています。どれくらい潜るかを考え、それ以上の水深に耐えられる防水性能をもつカメラを選択するようにしましょう。基本的に、お持ちのライセンスの最大水深に耐えられる防水性能であれば問題ありません。

防水性能によっては「防水ハウジング」が必要です。「防水ハウジング」とは、防水機能の付いたケースのようなもの。購入したいカメラの防水性能が低い場合には、防水ハウジングに入れて防水性能を高くします。

また、撮影後の写真をSNSにすぐ上げたい人は、Wi-FiやBluetooth機能搭載のカメラを選びましょう。最近はスマホ連携機能を搭載したカメラが多く発売されていますが、スマホと連携できないカメラもあるため注意が必要です。

カメラの購入時に気になるのが費用です。なるべく費用を抑えたい人はコンデジがおすすめ。コンデジであれば2万円から購入でき、性能の高いものでも10万円代で購入できます。一眼カメラの場合は最低でも10万円代からが相場です。

防水ハウジングがあればスマホでの撮影も可能です。しかし岩などにスマホをぶつけたりすると、故障する恐れがあるため扱いには十分に注意しなければなりません。

スマホで水中撮影をする場合には紛失防止のために、腕を通して固定できるようなストラップや、BCDに固定できるアクセサリーを持参するようにしましょう。

水中での写真撮影ポイント

水中での写真撮影ポイント

最近のカメラはカメラ自体の性能が高く、特別な知識がなくても水中撮影を楽しめます。しかし普段生活している陸に比べて水中での撮影は、やはりなかなか上手く撮れないということもあります。そこで最後に水中撮影で綺麗に撮るポイントを3つご紹介します。

1.被写体にできるだけ近づく

水中撮影では被写体との距離が重要です。水中では被写体との間に水があります。被写体の間に水があればあるほど、撮影した写真が青っぽくなり写真がぼやけてしまいます。ズーム機能を使って被写体に近づくのではなく、実際に距離を近づけることで、被写体の間の水が少なくなりクリアな写真を撮影できます。

ワイド写真のように、あえて引きで撮影する方法もありますが、基本的には被写体に直接近づいて撮影するように心がけましょう。

2.上からのアングルだけでなく下からも!

泳ぎながらの撮影は、つい上からの写真になりがち。しかし上から撮影すると背景が岩場だけになってしまいます。綺麗な写真撮るためには背景も重要。下からのアングルで海全体を撮ることで、背景が広がるだけではなく魚のさまざまな表情が撮れます。

アングルを変えることを意識することで、同じ被写体でも写真のバリエーションが広がります。

ダイビングスキルをあげる

ダイビングスキルをあげることも、綺麗な水中写真を撮るための大切なポイントです。

ダイビングに慣れていない状態で水中写真を撮影しようとすると、カメラが動いてしまい手振れの原因に。特に動画を撮る場合は、手振れがひどいと見ている人が酔ってしまう恐れもあります。

手振れを無くすためにも、さまざまなアングルから撮影を楽しむためにも、ダイビングスキルをあげましょう。

どうしても手振れがひどい場合には、コンデジなどでの両手撮りがおすすめ。片手撮りは手振れがひどくなりがちなため、初心者のうちは両手撮りでなるべく手振れを抑えつつ、ダイビングスキルをあげていきましょう。

広大な海の景色を写真におさめよう

広大な海の景色を写真におさめよう

魚の泳ぐ姿やサンゴの揺れる姿、魚群の大移動など、海の中は普段見ることのできない非日常の景色で溢れています。

直接目で見るだけではなく写真に収めることで、幻想的な景色を友人や家族に共有したり、大切な思い出として残したりしておくのも、スキューバダイビングの楽しみ方といえるでしょう。

また、スキューバダイビングと聞くと夏のアクティビティなイメージを持たれますが、さまざまな季節でも楽しめるのです。

陸に四季があるように、海の中にも四季があるのかもしれません。

興味を持たれた方は、水中写真の撮影に適したカメラを購入し、ご紹介した撮影のポイントを踏まえた上で、ぜひ水中撮影に挑戦してください。