ダイビングライセンス完全ガイド(取得方法・必要なもの・Q&A)
更新日:2025.10.30.Thu 投稿日:2025.10.02.Thu目次
体験とライセンスの違い

初めてスキューバダイビングを楽しむには「体験ダイビング」と「ライセンス取得」の2つに分かれており、どちらを選ぶべきか悩む方は数多くいます。
特に「ライセンス」という言葉がハードルの高さを感じるため、「とりあえず体験かな?」と考えがちですが、実は楽しみ方によっては体験ダイビングの方が割高になってしまうケースも。
まずは体験ダイビングとライセンス取得の違いを詳しく見ていきましょう。
| 項目 | 体験ダイビング | ライセンス取得 |
| 潜れる深度 | 最初の練習は6m、最大12m | 基本18m(OWD)、さらに上級で30m |
| 行動の自由度 | インストラクターと常に一緒
泳げる範囲や時間に制限あり |
自分たちで計画してダイビングができる |
| 引率の必要 | 必須(インストラクターが常時同行) | 場所と経験によって不要(認定レベルによる) |
| 必要日数 | 半日〜1日 | 3〜4日間
(学科・プール・海洋実習) |
| 費用構造 | 都度支払い 8,000〜20,000円(1〜2本) ※旅行の度に体験を繰り返すと、4回ほどでライセンス取得を超える価格に |
初期投資+継続 ライセンス取得:50,000〜90,000円(3〜4日間で4本) 以後のファンダイビング:8,000〜20,000円(2〜3本) |
| 行ける海域 | 浅場・穏やかな海域のみ | 認定レベルに応じた世界中のダイビングポイント |
| 継続のしやすさ | ・ショップの空席枠次第
・繁忙期は予約困難 ・毎回基礎から説明 |
・ショップや仲間と事前計画
・ファンダイビング枠で予約 ・自分のペースで継続、上達 |
| リスク管理・学び | ・断片的な知識
・その場限りの基本説明 ・インストラクターに依存 ・器材や環境の知識は最低限 |
・体系的な知識習得
・スキルに合わせた潜水計画 ・緊急時の対応スキル習得 ・器材・生物・環境保全の知識が身に付く |
| おすすめな人 | ・一度だけ体験したい
・自分に合うか試したい ・旅行の思い出作りが目的 |
・海の中を自由に楽しみたい
・ダイビングを趣味にしたい ・日本中、世界中の様々な海を探索したい |
上記の表からも分かるように、体験ダイビングを4回ほど繰り返すとライセンス取得費用を上回ってしまいます。また、費用面だけでなく、ライセンスを取得することで楽しめるダイビングスポットの選択肢が格段に広がり、自立した安全なダイビングが可能になります。
ダイビングライセンスは自動車免許と異なり更新の必要がないため(プロレベルは除く)、継続的にダイビングを楽しみたい方は、まずはライセンス取得から始めることが費用的にも時間的にもムダがなくおすすめです。
ライセンスの基礎知識

ダイビングライセンスは正式には「Cカード」と呼ばれ、民間のダイビング指導団体が発行する認定証です。オープンウォーターやアドバンスなど様々なコースがありますが、初心者からプロまで、すべての認定証を「Cカード」と呼びます。
PADI、NAUI、SSI、BSACなど各指導団体がそれぞれ独自のカリキュラムで講習を実施し、国際的に相互認証されているため、世界中どこでもダイビングを楽しめます。
一度取得すれば更新不要で、指導団体が無くならない限り生涯にわたり有効です。
ダイビングのライセンスとは?ライセンスの違いとおすすめのスポットを紹介
Cカードとは
Cカードの「C」はCertification(認定)の頭文字で、ダイビングの知識とスキルを習得したことを証明する民間団体発行の認定カードです。運転免許や船舶免許のように国家資格ではありませんが、世界中のダイビングサービスで証明書として扱われています。
ダイビングを行う際は必ずCカードを携行し、ダイビングサービス利用時に提示する必要があります。Cカードには取得した認定レベル、発行年月日、認定番号などが記載されており、ダイバーの技能レベルを示すものとなります。
海外のリゾート地でも、このCカードによって潜水可能な深度や参加できるダイビングツアーのレベルが判断されるため、ダイバーにとって「海の運転免許証」のような存在といえるでしょう。
提示タイミングは、ダイビングツアー予約時、ボート乗船前などダイビングサービスによって異なります。原本の提示が基本ですが、紛失して再発行が間に合わない場合は、参加するダイビングサービスに問い合わせましょう。
なお、近年では「eカード」というスマホで提示可能なデジタル版Cカードが普及しています。郵便の工程や紛失の心配がなく、プラスチック製品の削減の観点からも、おすすめしたいサービスです。

ダイビングライセンスの種類(OWD/AOWほか)
ダイビングライセンスは段階的なステップアップ制度となっており、各レベルで習得できるスキルと潜水可能深度が明確に定められています。
ここからはPADIの認定レベルを参考に、主要なライセンスについて詳しく解説します。

オープンウォーター・ダイバー(OWD)
最初に取得する基本ライセンスで、水深18mまでの潜水が可能です。
学科講習、プール講習、海洋実習を通じて、ダイビングの基本的な知識とスキルを習得します。
マスクの脱着や中性浮力(水中でのバランス)の基本、緊急浮上の手順などの必須スキルを身につけ、認定ダイバーと一緒に安全にダイビングを楽しめるレベルに到達します。
アドバンスド・オープンウォーター・ダイバー(AOW)
OWD取得後すぐに受講可能なステップアップライセンスで、水深30mまでの潜水が認められます。
5回のアドベンチャーダイブを通じて、ディープダイビングと水中ナビゲーションの必須科目に加え、水中写真、ボートダイビング、ナイトダイビングなど26科目から3つを選んで経験します。
このライセンスを取得することで、世界中のダイビングポイントの大部分にアクセス可能になり、より多彩なダイビング体験ができるようになります。
レスキューダイバー(RED)
ダイビングの安全性を大幅に向上させる重要な資格です。
トラブルの予防、問題の認識と管理、他のダイバーへの援助といった知識とスキルを学びます。また、パニックダイバーの対処法、意識不明ダイバーの援助、捜索と回収の手順など、実践的なレスキュー技術も習得します。
このライセンスにより、自分自身だけでなくバディの安全も確保できる、より信頼できるダイバーとなります。
マスター・スクーバ・ダイバー(MSD)
アマチュアレベルの最高峰で、RED以上の資格、5種類以上のスペシャルティ、50本以上の経験本数が必要です。
幅広い知識と豊富な経験を持つダイバーとして認められ、ダイビングコミュニティや海外リゾート地での信頼性が大幅に向上します。
スペシャルティコース(SP)
特定分野の専門知識とスキルを学ぶコースで、多くのダイバーに人気の水中写真、ドリフトダイビング、ナイトダイビングから、環境保全に特化したサンゴ礁の保護、海ごみの調査と回収など、全部で26種類(2025年9月時点)。
ダイビングスクールマレアでは、インストラクターが開発したオリジナルのスペシャルティコースが数多くあります。ウミガメ写真の撮り方(シータートル・フォト・ダイバー)や、イルカと安全に泳ぐための知識やスキルを学ぶ(ハート・オブ・ドルフィン・スイム)コースなど、わくわくするダイビングコースばかりです。
ダイブマスター(DM)
プロレベルの入門資格で、講習のアシストやガイド業務が可能になります。ダイビングリーダーとしての責任と技術を学び、商業的なダイビング活動に参加できます。インストラクターになるためには必須のライセンスです。
インストラクター(OWSI)
ダイビングの指導ができる資格です。IDC(インストラクター開発コース)を受講し、IE(インストラクター試験)に合格することで認定されます。
これらのステップアップシステムにより、ダイバーは自分のペースで技術向上を図り、安全性を確保しながらダイビングの世界を広げていくことができます。
詳しいコース内容と料金についてはマレアのコース・料金ページをご確認ください。
指導団体の違い

世界には数多くの指導団体が存在しますが、主要な4つの団体について、それぞれの特徴と違いを詳しく解説します。
PADI(パディ)
1966年にアメリカで設立されたPADIは、世界最大のダイビング指導団体です。世界180以上の国と地域で展開しており、世界のダイバーの6割以上がPADIで認定を受けていると言われています。
「SEEK ADVENTURE. SAVE THE OCEAN™」をスローガンに、世界中の人たちにスクーバダイビングの素晴らしさと楽しさを伝えるとともに、広範囲に渡る海洋保全活動を展開しています。
日本国内でも圧倒的なシェアを持ち、60%以上のダイバーがPADIの認定を受けています、ダイビングサービスやリゾートでの対応も最も充実しており、日本国内でダイビングを続ける場合は最も利便性が高い選択肢です。
BSAC(ビーエスエーシー/ビーサック)
1953年にイギリスで設立されたBSACは、世界最古のダイビング指導団体です。ヨーロッパを中心に発展し、イギリス王室とも深い縁を持ちます。
基本理念である「水中での探検、科学、スポーツなどの活動と、それらの安全性を促進する」を遵守し、BSACの提供する知識・技術・器材には、「安全最優先」というポリシーのもと築き上がられています。
特筆すべきはBSAC独自の認定システムです。オーシャンダイバー、スポーツダイバー、ダイブリーダー、ダイブディレクターという独自の階級制度を持ち、各レベルでより深い技術的理解が求められます。
日本ではややコアな存在ですが、本格的な技術取得を望む上級者や、ヨーロッパでのダイビングを予定している方に選ばれています。
NAUI(ナウイ)
NAUIは1960年、アメリカで世界初の民間ダイビング指導団体組織として誕生しました。設立当初から「最愛の人を任せられる信頼」と「教育を通じた安全なダイビングの実践」という理念を掲げ、多様な個性や能力に合わせた柔軟な指導を実践しています。
特にそのプログラムはアメリカ海軍特殊部隊(Navy SEALs)やNASAなど、著名な組織に採用されるほど、質の高さが世界的に認められています。
日本ではPADIほど普及はしていませんが、質の高い教育で評価されており、シュノーケリングやプロフェッショナル育成にも力を入れています。
SSI(エスエスアイ)
世界最大のビジネスベースの教育機関とされており、世界150か国以上、4000以上の加盟トレーニングセンターを持つ、アメリカ発の指導団体です。
特徴は、SSIのインストラクターにはフリー活動が認められておらず、必ず加盟店に所属しなければならず、常に質の高い指導が徹底されているというところ。また、国際標準化機構ISOの認証を受けたプログラムを提供しており、世界中で信頼されるダイバー養成が可能なところです。
主要4団体の中で比較すると、日本国内ではまだ小さいシェアですが、「MySSI」を筆頭に最先端のデジタル技術を活用した教育システムなど現代的な教育システムで、徐々に認知度が上がりつつあります。最新技術を使用したい方や、効率的な学習を求める方におすすめです。
ゴールドCカードの位置づけ

PADIでは通常のブルーのCカードの他に、ゴールドやブラックのCカードが存在します。
ゴールドのCカードは受講者が選択できるものではなく、購入するものでもありません。Cカードを発行するダイビングサービス(PADIダイブセンター)のランクや実績を示すものです。
発行条件は、PADIから高い評価を得ている優良店舗(5スター・ダイブセンター)で講習を修了すること。これは、そのショップがPADIの基準に対して高品質な教育サービスを提供していることを示すPADI本部からの認定の証となります。
ゴールドCカードを持つことで、質の高い教育を提供する信頼できるショップで講習を受けたという証明になり、他のダイビングサービスからの信頼性向上につながります。
ただし、カード保有者の技術レベルや知識レベルを示すものではなく、あくまでも講習を受けたショップの品質を保証するという位置づけです。
もしPADIダイブセンターでの受講を考えられている場合は、ゴールドCカード発行店をおすすめします。

費用ガイド

ダイビングライセンス(Cカード)を取得するには、講習費・教材費・器材代・交通費などさまざまな費用がかかります。選ぶ指導団体や開催地、講習内容によって価格差もあるため、料金に含まれるものと含まれないものを調べて、“安すぎる講習”の注意点を事前にチェックしましょう。
費用相場(料金目安と前提)
初級ライセンスのPADIオープンウォーターダイバーを取得する費用は、一般的に5万〜9万円前後が相場です。これには、学科・プール・海洋実習の講習費と教材費、レンタル器材代が含まれているケースが多く、都市型スクールでは別途、宿泊費や交通費が発生します。
リゾート地(沖縄・宮古島など)では、航空券代や宿泊費込みのパッケージプランもあるため、総額費用の見方が変わってきます。表示料金に“何が含まれていて、何が含まれていないのか”を必ず確認しましょう。
ダイビングライセンスの費用はいくら?内訳と相場を紹介【2025年最新】
料金内訳と含まれるもの/含まれないもの
多くのダイビングスクールでは、コース料金に講習費、教材費、申請料、レンタル器材代が含まれています。一方で、交通費・宿泊費・昼食代・施設利用代などは別途必要になる場合があります。詳細は必ず事前に確認をしましょう。
以下の表は、実際にダイビングライセンスを取得するまでの総額の例です。ダイビングショップ、ホテル、航空会社などのキャンペーンやセールを活用することで、どのパターンでも割安で参加することができるでしょう。

“安すぎ価格”の見分け方
WebサイトやSNSで「ダイビングライセンス2万円!」といった広告を見ることがありますが、こうした“激安講習”には要注意。表示されている料金が「教材費・申請料別」や「器材代は購入が必須」など、実際にかかる総額とかけ離れているケースが見られます。
また、沖縄等のリゾート地では「時間が足りないから」と必要最低限の内容しか教えてもらえない“形だけの講習”も存在します。
事前に料金詳細をしっかり見ていないと、現地で教材費と申請料だけで2万円以上の追加料金を請求されることもあります。
「何が含まれていて、何が別料金か」を明示しているスクールを選ぶことが、後悔しないダイビングライセンス取得への第一歩です。
取得の流れ

ダイビングライセンス取得講習は、学科から海洋実習までを段階的に進めます。最初に取得するオープンウォーターダイバーであれば約4日間、次のステップのアドバンスであれば2日間で完了します。
ダイビングサービスや指導団体によっては、個人のペースに合わせたカリキュラムがあり、体力やスキルに応じて進めることができます。
以下、PADIのカリキュラムを説明します。
学科(eラーニング対応)
基礎知識を身につける第一段階。水中での物理学や生理学、器材の使い方、安全ルールなどダイビングを行うにあたっての重要事項を学習します。
PADIではeラーニングを利用してスマホやPCで自習することが可能で、ショップに来店せずにオンラインで学科講習を完結できます。
オリエンテーション
担当するインストラクターと、コースの詳細確認や不明点の質問を行います。
器材のサイズ確認や個人に合わせたスケジュール調整も実施。自身のダイビングの目標や目的をインストラクターと共有し、個々にあったこれからのダイビングプランを見つけることもできるでしょう。
プール講習(約4時間×2日)
プールや「限定水域」と呼ばれる穏やかな浅い海で基本スキルを習得します。基本的な器材の取り扱い方法や、水面・水中移動方法、緊急時の対処法など海洋実習前に必要な技術を反復練習します。
なお、マレアでは自社の温水プールを完備しており、講習時のプール講習は何度でも無料。時間に追われることなく、納得できるまで練習することができます。
海洋講習(2日間)
流れや波のある海「オープンウォーター」で、学んだスキルを実践します。
最大水深18mまでの範囲で4回のダイブを実施。海洋環境に慣れながら、実際のダイビング体験を通じて技術を定着させます。また、新たなスキルとして、コンパスを使ったナビゲーションの練習をします。
筆記テスト&認定手続き(約2時間)
学科内容の理解度を確認する最終テスト「ファイナルエグザム」と、ライセンス発行手続きを行います。合格基準は一般的に75%以上。不合格の場合も再試験が可能で、ほとんどの受講生が確実に合格しています。
海外で潜る予定の方へ

海外でのダイビングを計画している方にとって、ライセンス取得のタイミングと場所選びは重要な要素です。言語や安全面、そして取得日数を考慮すると、国内での事前取得をおすすめします。英語の読み書き・英会話に長けた方は海外リゾートも視野に入れてみましょう。
国内取得が最短な理由
一番は振替・再受講の可能性です。海外でのダイビングライセンス講習は時間が限られており、振替・再受講のための余裕を持った旅行計画をする方はほとんどいません。そのため、もし天候不良により中止になった場合や、スキル不足により再受講になった場合、また現地に赴くか、再受講を受け入れられる国内ショップを一から探す必要があります。
また、言語や文化の違いによりインストラクターの説明を理解することに時間がかかる可能性もあります。
最短ルート(おすすめ)
効率的な最短スケジュールは、国内でオープンウォーターダイバーとアドバンスを取得し、海外でファンダイビングを楽しむことです。ダイビングの基礎知識を国内で取得することで、より安全で、天候や海況による日程変更など心配せずに最短で受講できます。
ダイビングスクールマレアでは、まとまった休みが取れなくても仕事帰りや日帰りで分けて受講が可能なため、一人一人に合わせたスケジュールで受講が可能です。
海外で2日間のダイビングを楽しむ場合、ファンダイビングではなくAOWの受講もおすすめです。AOWは水中環境を楽しむ幅が格段に広がり、講習内容もほぼファンダイビングの延長のようなもの。もし振替になったとしても、OWDを所持していれば引き続きファンダイビングを楽しむことが可能です。

キャンペーン

マレアでは30周年記念キャンペーンを行っております。全国各地のマレア7店舗で、PADIオープンウォーターダイバーコース通常価格90,000円が、39,000円にて受講可能です。ただし、各店舗毎月10名様限定のため、キャンペーン価格にて受講希望の方は、最寄りの店舗に残席を確認しましょう。
また、沖縄エリアの3店舗は早割キャンペーンを実施中です。時期によっては最大50%OFFでライセンス取得のチャンスです。こちらも大変人気なキャンペーンのため、予約の前に空席確認をお願いします。
全国都市エリアのキャンペーン
沖縄エリアのキャンペーン
どこで取る?

ダイビングライセンス(Cカード)の取得場所は、その後のダイビングライフに大きく影響します。国内の都市近郊、国内のリゾート地(沖縄など)、海外という3つの主な選択肢から、ご自身の状況に最も合う場所を選びましょう。
国内(都市近郊)で取得する
「都市近郊」とは、東京、大阪などの大都市圏に店舗を構え、学科講習やプール講習は都市部の施設で行い、海洋実習は日帰り、または週末を利用して近郊の海で行うスタイルを指します。交通費を抑えられ、ダイビングがぐっと身近に感じられるのが魅力です。
【こんな方におすすめ】
・まとまった休暇が取りにくい会社員の方
・着実にスキルを身につけたい方
・ライセンス取得後も近場でダイビングを楽しみたい方
・アフターフォローを重視する方
国内(沖縄)で取得する
沖縄本島や石垣島、宮古島などのリゾート地で、滞在中に集中して講習を修了するスタイルです。旅行期間を最短にするためには学科とプールを都市部で先行学習しておくスケジュールがおすすめ。滞在先では海洋実習のみに集中でき、快適なダイビング旅行を満喫できます。
【こんな方におすすめ】
・透明度の高い青い海で講習を受けたい
・温暖な気候で快適に学びたい
・豊富な海洋生物との出会いを期待する方
・モチベーション向上につながる美しい環境を求める方
海外での取得はおすすめしない理由
海外リゾート地での取得は、以下の理由から、最初のライセンス取得にはおすすめできません。
・緊急時の対応
体調不良などで緊急対応が必要になった際、言語の壁や医療体制の違いから、スムーズな対応が難しい場合があります。
・言葉の壁(スキル習得)
日本人インストラクターがいる場合でも、現地スタッフとの連携や、細かいニュアンスが必要なスキル指導において、コミュニケーションのストレスが生じる可能性があります。
・その後のサポート
ライセンス取得後、日本に帰ってからのダイビングなどのアフターフォローが受けられません。
季節とベストシーズン

ダイビングは基本的に一年中楽しめますが、ライセンス取得を目指す上で、季節ごとの特徴とベストシーズンを理解しておくと、より快適で安全な講習を受けることができます。
| 取得場所 | 月 | 水温目安 | 透明度 | 混雑具合 | ライセンス取得の適性 |
| 沖縄
(本島・周辺) |
1〜3月 | 20〜23℃ | 25〜35m | 空 | △
寒さ対策が必要だが空いていて狙い目 |
| 4〜6月 | 23〜27℃ | 15〜30m | 混 | ◎
おすすめ 水温が上がり快適、繁忙時期直前 |
|
| 7〜9月 | 27〜30℃ | 20〜35m | 大混 | ◯
環境は最高だが予約困難・台風リスク |
|
| 10〜12月 | 24〜28℃ | 20〜35m | 混 | ◎
水温が高く、観光客が減り落ち着く |
|
| 都市近郊 | 1〜3月 | 14〜16℃ | 10〜25m | 空 | △
ドライスーツ必須 海況が荒れやすい |
| 4〜6月 | 16〜20℃ | 5〜15m | 混 | ◯
ドライスーツもしくは厚手のウェットスーツ+インナー |
|
| 7〜9月 | 21〜26℃ | 5〜20m | 大混 | ◎
水温が高く、初心者向け |
|
| 10〜12月 | 19〜26℃ | 5〜18m | 空 | ◎
水温はまだ高く、透明度がだんだん良くなる |
沖縄であれば4〜6月、都市近郊であれば10〜12月が水温や透明度が安定しており、混雑も夏ほどではないため、快適に講習を受けることができます。
スクールの選び方

良いダイビングスクール選びは、安全で楽しいダイビングライフの出発点です。
まずは少人数制を徹底しているかを確認してください。インストラクター1名に対し生徒が最大4名以下、できれば2〜3名の指導体制が理想です。これにより、きめ細やかな指導と安全確保が可能になります。
また、専用または提携のプール施設で、海に入る前に落ち着いて基本スキルを練習できる環境かどうかも重要です。
さらに総費用に何が含まれているのか、含まれていないのかの確認も行いましょう。極端に安い表記は要注意。結局総額が高くついたという方は少なくありません。
女性インストラクターの有無や、取得後のファンダイビングツアーの開催状況も、継続的に楽しむための大切な指標です。
年齢・健康条件

ダイビングライセンス(Cカード)の取得に年齢の上限はありませんが、健康上の条件が重要となります。
受講は満10歳以上から可能で、10〜11歳はジュニアダイバー(最大深度12mまで)、12〜14歳はジュニア・オープン・ウォーター・ダイバー(最大18m)として認定されます。なお、未成年が受講する場合は、保護者の同意書が必要です。
最も重要なのは健康状態です。申込時に提出する「病歴/診断書」のチェックリストで、該当する項目が一つでもある場合は、安全のため医師の診断書の提出が必須となります。診断書がないと海洋実習に参加できないため、不安な方は事前にスクールに相談しましょう。
申込前チェックリスト

講習をスムーズかつ安心して始めるために、申込み前に以下の点を必ず確認しましょう。
まず、提示された料金が器材レンタルや申請料などすべて含む総額費用であり、追加請求がないか確認してください。将来的に器材を購入する予定がある場合は、ショップ内の品揃えやアドバイス体制もチェックしておくと良いでしょう。
急な体調不良や悪天候の備え、講習の振替制度やスキル未習得時の再受講費用も確認が必要です。
万が一の事故に備える保険の有無と内容、そしてライセンス取得後のツアーなどの継続的なサポート体制についても事前確認し、信頼できるショップを選びましょう。
持ち物・必要書類
講習に必要な基本の持ち物は、水着・タオル・身分証明書・同意書・診断書です。
また、視力に不安がある方は度付きマスクを準備し、レンタルがある場合は前日までに度数合わせを行いましょう。
必須書類として、年齢を確認するための証明書と、未成年の方は保護者の同意書が必要です。また、特定の病歴がある方は、事前に医師が発行した診断書がなければ実習に参加できませんので、必ず確認してください。
安全とバディシステム

ダイビングの基本ルールはバディ(相棒)システムです。これは二人一組で潜り、お互い安全を確保する仕組みです。
バディと潜る最大のメリットは、トラブル発生時に助け合えることです。
また、水中での経験や発見を共有することで楽しさが倍増し、水深や残圧を互いにチェックし合うことで、安全管理の徹底にもつながります。
よくある質問

Q1.泳ぎが苦手でも大丈夫ですか?
大丈夫です。水泳のレベルや息継ぎの技術は必須ではありません。最低限の水中移動は身につける器材がサポートしてくれるため、自力で泳ぐというより運転をする感覚です。
Q2.耳抜きがうまくできるか不安です
耳抜きは水圧から鼓膜を保護するための重要なスキルで、体調の良い状態であれば、ほとんどの方がマスターできるのでご安心ください。寝不足・風邪・二日酔いなどに気をつけましょう。
Q3.視力が悪いのですが、ダイビングはできますか?
可能です。ダイビング中の視力矯正は、使い捨てソフトタイプのコンタクトレンズ着用が一般的です。メガネを使用している方は、度付きマスクをレンタルもしくは購入する必要があります。
Q4.一人で参加してもいいですか?
全く問題ありません。お一人で参加してライセンスを取得される方は非常に多いです。知識や技術の習得には個人差があるので、マイペースで参加できることが重要です。
Q5.冬のダイビングは寒くないですか?
寒さ対策を徹底すれば問題ありません。水温が低い冬場は、体が濡れない「ドライスーツ」を着用して楽しみます。水中用のグローブやフードも活用して、冬の透き通った海や北海道の海を楽しむ方もたくさんいます。
Q6.ライセンス取得後、すぐに器材を購入する必要がありますか?
いいえ、必須ではありません。レンタルで器材を試した後に、あなたが必要と考える器材を揃えていってください。
取得後の楽しみ方

ライセンスを取得したら、いよいよ無限に広がる海の世界を満喫するスタートです。
最も一般的な楽しみ方は、ダイビングサービスやダイビングショップが開催するファンダイビングツアーに参加することです。これにより、スキルアップしながら安全に経験を積むことができます。日本の四季折々の海を楽しむ国内ツアーはもちろん、沖縄や海外リゾートへの遠征ツアーに参加すれば、非日常的な感動体験が待っています。
また水中写真に挑戦するのも人気です。小さな熱帯魚から壮大な水中景観までをカメラに収めることで、ダイビングの記録と楽しみが深まります。慣れてきたら、世界のダイビングスポットを巡る海外でのダイビングに挑戦し、世界中の海中文化や生物との出会いを楽しみましょう。
ダイバー同士の仲間作りも大きな魅力です。海を通じた交流は、生涯の友人との出会いにつながることも少なくありません。
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