冬でもダイビングは楽しめる?魅力や対策を解説

更新日:2023.04.10.Mon   投稿日:2023.02.07.Tue

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魚の泳ぐ姿や海藻の揺れる姿など、普段は見られない海の中の幻想的な景色を見ることができるダイビング。ダイビングは海に潜って楽しむマリンスポーツのため、海水温度の下がる冬はダイビングができないと考えている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、冬でもしっかりと寒さ対策を行えばダイビングを楽しむことができます。むしろ、冬だからこそ楽しむことができる海の魅力もあります。今回は冬のダイビングの魅力と、必要な対策をご紹介します。

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※この記事は2021年10月30日に公開されたものを随時更新しています。

ダイビングは冬でもできる?

ダイビングは、夏の水温が暖かい時期に楽しむマリンスポーツと思われがちですが、冬でも楽しむことができます。海の水温は気温より2、3か月遅れで変化し、真冬でも西日本の太平洋側なら水温が15℃~20℃の時もあります。

しかし、陸上よりも水中の方が暖かいとはいえ、当然寒さ対策などいくつかの対策を行わなければなりません。体の震えや低体温症への正しい安全対策を行った上で、冬のダイビングを楽しみましょう。

冬のダイビングの魅力4選

透視度が高い海に潜れる

冬は他の季節よりも海の透視度が高くなります。冬に海の透視度が高くなる理由は3つあります。

  • プランクトンが減る
  • 沖へ吹く風で濁った水が流される
  • 山から流れる土砂が少ない

たとえば、夏は数メートル程度の透視度でも、冬には15~20メートル程度になることも少なくありません。
透視度の高い水中は視界も広く、いつも以上に幻想的な景色を楽しむことができます。

夏とは異なる海洋生物に出会える

城ヶ島のダンゴウオ
季節によって水温や潮の流れが変化するため、海の中で出会う生き物も変わります。冬から春にかけて伸びてきた海藻に住むつくダンゴウオなど人気の生物に出会う確率が高くなります。

また、場所次第では深海生物が普段よりも浅いエリアに上がってくることもあるでしょう。運が良ければキアンコウやミズウオといった、深海生物を見ることができるかもしれません。

ウデフリツノザヤウミウシ
さらに、冬のダイビングはダイバーに人気な海の宝石とも言われるウミウシがよく発見できるシーズンでもあります。ぜひ、夏には見ることができない海洋生物に会いに行きましょう。

夏と比較すると人が少ない

海水浴シーズンである夏は海が混雑しがちです。しかし冬に海に行く人は少ないため、混雑することが少なくゆっくりとダイビングが楽しみやすい点も魅力の一つです。

海に向かう道路が空いていればスムーズに移動できる、海に潜るまで待ち時間も少ないなど、移動時間の大幅な短縮ができる可能性もあります。

また、水中で他のダイバーと出会うことも少ないため、他のダイバーに気を遣いながら泳ぐストレスもありません。ダイビング後の更衣室も空いている為、ゆっくりと温かいシャワーを浴びたり、時間をかけて髪を乾かしたりすることもできるので、女性ダイバーにもおすすめのシーズンです。

冬にしか潜ることができない海やイベントがある

海水浴シーズンである夏は、さまざまなイベントが催されます。しかし一方で、冬に開催されるイベントや、冬にしか潜ることができない海もあります。

例えば、ダイバーに人気の小曾我洞窟や内浦ビーチなどは冬季限定のダイビングスポットです。

小曽我洞窟は熱海にあるダイビングスポットで、都心から車で1時間半とアクセス抜群。ダイナミックな地形が人気のスポットですが、最大水深12メートルのため初心者の方でも楽しむことができます。


内浦ビーチは和歌山県にあるダイビングスポットです。和歌山県にもダイビングスポットが多数ありますが、内浦ビーチはアジの大群に遭遇でき、珍しい生物が多く生息しているため、関西圏のダイバーにとても人気があります。

冬のクリスマスツリーダイビング

有名な冬のイベントといえば、大瀬崎や伊豆海洋公園の水中クリスマスツリーです。大瀬崎では水深10メートルに巨大なクリスマスツリーが設置され、ナイトダイビングではライトアップされたツリーを見ることもができます。

また、年末年始には海でのカウントダウンや、ダイビングの合間に餅つきなどを行ったりもします。ほかにもお正月の門松、バレンタインのハートなど、冬ならではの水中イベントが開催されます。

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冬のダイビングに必要な対策とは?


ここまでご紹介した通り、冬のダイビングにはさまざまな楽しみ方があります。しかし冬のダイビングはしっかりと対策をしなければなりません。ここからは、冬のダイビングに欠かせない対策を紹介します。

体にフィットしたドライスーツを着用する

気温の下がる冬は当然水温も下がります。陸上よりも水中の方が暖かいとはいえ、ダイビング中は寒さを感じます。そのため、冬のダイビングではドライスーツを着用しましょう。

ドライスーツとは、首から足先まで一体になった完全防水のスーツです。首と手首の部分が密着したシールになっているため、スーツの中に水が入ってくることは基本的にありません。

ドライスーツは冬だけではなく、春や秋にも着用できるため、自分のものを持っておくと年間を通して数多く潜れるので便利です。お持ちでない方はこの機会にぜひ購入を検討してください。

種類はネオプレーンタイプとシェルタイプの2種類。それぞれの特徴を知り、自分に合ったタイプを見つけましょう。特徴や選び方は下記をご覧ください。

ドライスーツの特徴と選び方

日本では素材自体に保温効果を持つネオプレーン製のドライスーツが主流ですが、海外ではインナーの量により幅広い水温に対応できるシェルタイプが主流です。

ネオプレーンタイプはウエットスーツと同じネオプレーンゴムで、中生地にはジャージを貼った生地がそれぞれ使用されています。日本のドライスーツの8割はネオプレーンタイプのため、種類も豊富で好きなデザインを選ぶことができます。最近では、デザインにこだわった柄の生地も選べるので、自分好みのスーツを作ることができます。

シェルタイプは、レインコートのような防水素材です。スーツ自体に保温性はないため、インナーで寒さ対策をする必要があります。

それぞれ特徴が異なるため、サイズや動きやすさ、保温性、デザイン、素材などをチェックし、適したタイプを選びましょう。

首回りと手首が体にフィットしていれば、既製品でも問題ありません。しかし、よりフィットするドライスーツを求める場合はオーダーする選択肢もあります。ネオプレーンタイプのドライスーツを選ぶ場合は、フルオーダーも視野に入れて探しましょう。

【関連記事】
ダイビングに必要なドライスーツ|種類や選び方、着用方法などを解説!

ドライスーツを着る際のポイント

ドライスーツは、慣れるまで着脱に手こずってしまいます。特に、首元や手首がひっかかりやすいため練習や工夫が必要になります。

なかなかうまく首や手が通らない場合には、パウダーや専用のジェルを付けるとスムーズに通りやすくなるためおすすめです。

ドライスーツはウエットスーツよりも簡単に脱ぐことができるため、慣れると便利に感じる方も多いアイテムです。着る練習やパウダーやジェルを使うなどの工夫をして、ドライスーツを使いこなしましょう。

専用インナーを身につける

ドライスーツの下に専用インナーを着ることで、より保温性が高まります。特にシェルタイプは生地自体に保温性がないため、インナーの着用は必須です。インナーは、登山やウィンタースポーツに使うような普段着でも、ダイビング専用のインナーでも構いません。

普段着をインナーとして使う場合には、長袖のシャツやタイツなどを、厚手の生地で選んでください。生地の素材は速乾性と防臭性に優れた素材がベスト。綿素材やウール素材は速乾性がないため避けてください。真冬で寒さが厳しい場合は、フリースを重ねる方法もあります。

ダイビング用のインナーをお持ちの場合は、普段着よりもダイビング用のインナーを着用しましょう。ダイビング用のインナーは、保温性や撥水性、ストレッチ性に優れておりダイビングに最適です。また、着脱しやすいといったメリットもあるため、冬のダイビングを楽しみたい方は購入してもよいでしょう。

フードをかぶる

水中で逃げていく体温の75%は頭から出ていくとされています。そのため、冬のダイビングではフードの着用は必須です。フードの着用は、体温低下を防止する上で最も有効な方法です。
また、頭を守る、髪の毛がなびくことを防ぐといったメリットもあるため、冬だけではなく他の季節もフードの着用をおすすめします。

【関連記事】
ダイビングフードの必要性とは?選び方や被り方を解説

冬用グローブを着ける

冬のダイビングで指先が冷えると、指が動かなくなりBCDの操作や水中カメラの操作に支障がでます。そこで活躍するアイテムが冬用グローブです。冬用グローブを着ければ手の保温に役立ち、指のこわばりを防ぐことができます。

グローブには冬以外に使用する製品や、通気性がよいメッシュ素材の製品がありますが、水温が下がる冬は、厚くて密閉性に優れたタイプがおすすめ。

水中カメラで撮影をしたい方などは、気密性が高く生地が薄いグローブなどもありますのでいろいろ試して自分好みの1つを探し出すのもいいと思います。

ただし、海外のダイビングスポットではグローブの着用が禁止の場所もあるため注意が必要です。必ず事前に確認してから着用するようにしてください。

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冬のダイビングに役立つアイテム


前述の通り、冬のダイビングにはドライスーツ、フード、グローブが必須です。これらのほかにも、以下のアイテムがあればより快適に冬のダイビングを楽しむことができます。

一つ目の役立つアイテムはボートコートです。ボートコートはドライスーツの上に着用します。冷たい風から身体を守ってくれるため、ボートコートを着用すれば水中から陸上に上がった際の体温低下を防ぐことができます。

二つ目はニット帽です。ダイビングの休憩中も、頭から体温が奪われます。そこで濡れた髪を拭いてニット帽を被ることにより、体温の低下を防ぎます。

三つ目に貼るカイロもおすすめです。カイロは背中やお腹付近のインナーに貼りましょう。背中やお腹付近に貼れば、効率良く全身を温めることができます。

さらに、とっておきのアイテムは電熱線で温めるヒートベストがあります。これを着用すれば上半身を電気の力で温めるので、寒さが苦手な方も快適にダイビングを楽しむことができるおすすめのアイテムです。

安全のために意識しよう!冬のダイビングの注意点

ダイビングは正しい知識を持ち、常に注意をして楽しまなければなりません。無理をすると命に関わることもあります。そこで、安全にダイビングを楽しむために冬に注意すべき点を2つご紹介します。

寒い時は無理せず休憩する

冬のダイビングで最も注意すべきは体温の低下です。ドライスーツを着るなどの寒さ対策をしていても、水温の低い海に潜り続けると体温が徐々に下がります。

寒いと感じたら無理は禁物です。必ずバディに伝えてすぐに休憩を取りましょう。体調の異変を感じているにもかかわらず無理をすると、体力が消耗され体調を崩す恐れがあります。特に冬のダイビングで無理は禁物です。

また、水面休息中は体温を低下させないためにニット帽や手袋を着用し休憩中にも暖を取っておく事が大切です。水中から上がったらシャワーを浴びたり室内に入ったりして体を十分に温めてください。シャワーを浴びて温める際はドライスーツを着たままで構いません。十分に暖まったらすぐにドライスーツを脱ぎ、インナーを交換してください。

トイレはダイビング直前に済ませておく

冬のダイビングで体が冷えると、トイレに行きたくなる可能性が高くなります。ダイビング中は当然トイレには行けないため、事前に済ませておいてください。

また、水分をきちんと摂取することは大切ですが、飲みすぎには注意が必要です。ただし、水分不足はダイビングに悪影響を及ぼすこともあるため、適度な水分補給を心がけ、必ずダイビング前にトイレに行きましょう。

合わせて気を付けたいのが飲み物の種類です。コーヒーや紅茶にはカフェインが含まれておりますので利尿作用でトイレが近くなります。ノンカフェインなどのものを選ぶのがいいでしょう。

寒さ対策をして冬ならではのダイビングを楽しもう

水の透視度が高かったり、冬にしか見られない珍しい海洋生物に出会えたりと、冬にしかない魅力が数多くあり、冬でもダイビングを楽しめます。しかし、水温が低くなる冬は、ドライスーツやフード、グローブの着用など、寒さ対策が必須です。十分な寒さ対策をした上で、冬のダイビングを楽しみましょう。

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