安全なダイビングのためにハンドシグナルを覚えておこう!

2021.10.12.Tue

ハンドシグナルとは

「ハンドシグナル」とは、水中でコミュニケーションを図る手段です。水中では当然ながら声が出せません。そこで手を使い、決められたポーズを取ることで、相手と意思疎通ができます。

PADIオープン・ウォーター・ダイバーコースでも修得するスキルで、ダイビングを行う上で必ず必要な知識です。

ハンドシグナルの重要性

ダイビングでは思わぬトラブルが起きた際、バディにハンドシグナルでアクシデントを知らせる役割があります。

安全にダイビングを楽しめるよう、バディとコミュニケーションを取るために非常に重要です。

また、ハンドシグナルは共通言語のため海外でも使用できます。見て理解し、さらに自分でも発信できるように、最低でも以下でご紹介する基本のハンドシグナルは覚えておきましょう。

基本のハンドシグナル

ここからは基本のハンドシグナルをご紹介します。

今回ご紹介しているハンドシグナルは、状況確認、インストラクターからの指示、危険回避、アクシデントなど、必ず理解しておきたいものばかりです。安全にダイビングを楽しむためにもぜひ覚えてください。

OK?またはOK!

OK

まずはバディとの確認を取る際に使用するハンドシグナルです。

このハンドシグナルは、「OK?」とバディに聞く場合にも、バディから聞かれ「OK」と答える場合にも使えます。

インストラクターがこのハンドシグナルを示した時は、「OK?」という確認の意味合いに。バディに聞かれ問題がない場合は、同じハンドシグナルで「OK!」と返し、問題がある場合は、状況に応じたハンドシグナルでアクシデントを伝えます。

頻出のハンドシグナルのため必ず覚えましょう。

「OK?」または「OK」のハンドシグナルは、人差し指と親指で丸を作ります。普段のポーズと同じ意味合いのため覚えやすいですね。

耳抜き

耳抜き

ダイビング中は水圧により鼓膜が圧迫され、耳に痛みが生じる場合があります。この痛みを解消するために行うのが「耳抜き」です。

インストラクターがこのハンドシグナルを示した時は、「耳抜きをしてくださいね」という意味。耳抜きが出来ている場合は「OK!」と返答し、上手く出来ていない場合は、耳を指さした後×を作り返答します。

「耳抜き」のハンドシグナルは、人差し指で耳を指さしたポーズ。インストラクターが耳抜きのハンドシグナルを示している場合は、状況に応じたハンドシグナルで返答しましょう。

異常あり

異常あり

アクシデントが発生した際に使う「異常あり」は、パーの手のひらを下にして前に出し、中指を軸にしてパタパタと動かします。このハンドシグナルで異常が発生したことを伝えた後、異常の内容を伝えるハンドシグナルをします。

例えばマスククリアができない場合は、このハンドシグナルの後にマスクを指さします。また、このハンドシグナルの後に耳を指させば、耳抜きが出来ていないという意味になります。

浮上します

浮上

ダイビングが終わる際に使われることが多いのが、「浮上します」という意味のハンドシグナル。親指を立てて上を指したポーズで、インストラクターが「浮上しますよ」と伝えています。

このポーズをインストラクターやバディがしていたら、ダイビングは終了と捉えましょう。

潜行します

潜降

浮上とは逆に潜る場合は、親指を立てて下を指します。このハンドシグナルは「潜行します」という意味があり、ダイビングを開始する際に使われます。

潜行する準備が出来たらお互いに出すハンドシグナルです。準備ができたらハンドシグナルを出し、相手も出していたらダイビングのスタートです。

引き返します

引き返します

人差し指をクルクルと回しているときは、「今通ってきたコースを引き返しますよ」という意味。このハンドシグナルはダイビングの中間地点で行うことが多く、ダイビングの後半に入ると捉えましょう。

このハンドシグナルも、普段から使うポーズと似ているため、比較的覚えやすいです。

安全停止

安全停止

親指を立てて、もう一方の手のひらを押し当てるハンドシグナルは「安全停止」という意味。潜行を開始し、ある程度の水深まで到達した際に使われます。

ストップ

ストップ

パーの手のひらを相手に向けて突き出すハンドシグナルは「ストップ」を意味し、ちょっと待って欲しいときに使います。

インストラクターからこのハンドシグナルがあった場合は、異常があった可能性が高いため必ず従いましょう。

寒い

寒い

両腕を交差して、二の腕をさするハンドシグナルは「寒い」という意味があります。水温が予想より低かった場合に寒いと感じたら、このハンドシグナルでバディにすぐに伝え、場所を変えたり水深を上げたりするなどの対応を相談しましょう。

陸上でも寒いときにするようなハンドシグナルのため覚えやすいです。

エアーが少ない

エアが少ない

グーの手を胸に押し当てるハンドシグナルは、「エアーが少ない」という意味。タンクの残圧が100や70の時に、このハンドシグナルを用いて危険を知らせます。
\
このハンドシグナルでバディにエアーが少ないことを伝え、早めに地上に上がりましょう。

エアーがない、苦しい

エアがない

パーの手を水平にして首を切るような動作は、「エアーがなく苦しい」という意味。残圧がゼロに近いときには、このハンドシグナルを使って緊急事態であることを伝えます。

エアーがない場合には、バディやインストラクターに空気を分けてもらいながら緊急浮上しなければなりません。

命の危険を伴うため、「エアーが少ない」とともに必ず覚えておき、正しく使い分けられるようにしましょう。

空気を分けてください

エアをください

自分の口に向かってパーの手で誘導するような動作は、「空気を分けてください」という意味。

上記の「エアーがない」のハンドシグナルと組み合わせて使われるため、セットで覚えましょう。

落ち着いてください

落ち着いて

パーの手のひらを下にして上下に動かすハンドシグナルは、「落ち着いてください」という意味。アクシデントが起きてパニックになる相手を落ち着かせたいときに使います。

思わぬ緊急事態が起きた際、つい焦ってパニックになってしまいがち。万が一相手がパニックになっていたら、冷静にハンドシグナルで落ち着くよう促しましょう。

危険!近づかないで

危険

グーパンチをするような動作は、「危険なエリアのため近づかないように」という意味があります。危険生物が近くにいる場合や、危ないから避けて!と伝えます。

グーを突き出している対象物が、危険となっているものです。

ハンドシグナルで表す数字一覧12

ダイビング中は、タンクの残圧や時間を確認する際にハンドシグナルで数字を伝えます。ここからはハンドシグナルで表す数字をご紹介します。

タンクの残圧はいくつですか?

タンクの残圧はいくつですか?

まず数字をご紹介する前に、タンクの残圧を確認するハンドシグナルを覚えておきましょう。

手のひらに何本かの指を立てて示すハンドシグナルは、「タンクの残圧はいくつですか」という意味。インストラクターにこのハンドシグナルで残圧を聞かれた場合は、自分の残圧計を確認して、数値を答える必要があります。

なお、残圧計を指さすだけの場合もありますが同様の意味です。2種類のハンドシグナルがあるため、どちらで聞かれても理解できるよう、両方覚えておきましょう。

数字のハンドシグナル

ここからは数字のハンドシグナルをご紹介します。数字は前述の通り、タンクの残圧や時間を伝える際に使用します。0〜9のハンドシグナルは下記の通りです。

handsignal

表を見るとわかる通り、1~5は陸上と同じです。6~9に関しては、手を横にして5に足す数を表しています。0はグーです。

150

例えば、タンクの残圧が150と伝えたい場合は、こちらになります。
上記の0〜9と共に覚えておくと便利です。

残圧や潜水時間などの確認は、ダイビング中に必ず使うため覚えておきましょう。

海洋生物を表すハンドシグナル

ハンドシグナルは自分の意思を伝えたり、相手からの指示を受け取ったりするために使うだけではなく、海洋生物を表すものもあります。

使う機会は少ないですが、知識として覚えておくのもおすすめです。今回はサメのハンドシグナルをご紹介します。

サメ

サメ

パーの手額に垂直に立てたハンドシグナルは「サメ」を表しています。バディがこのハンドシグナルをしていたら、サメがいるということがわかります。

新しいハンドシグナル

ここまで基本となるハンドシグナルをご紹介してきました。
しかしダイビングが人気を集めている中で、最近では新たなハンドシグナルも誕生しています。

2020年には、PADIが発行するThe Undersea Journalの2020年第三四半期版で新しいハンドシグナルが発表されました。それが下の画像のハンドシグナルです。

体調が悪い

このハンドシグナルは「体調が悪い」ことを意味し、上半身あたりで片手を反時計回りに回します。

これまでのハンドシグナルでは、体調が悪い箇所を指差して伝えていました。しかしダイビング中や浮上中に意識を失うケースが発生していることから、少しでも体調の変化を感じたら周りの人に伝えやすいよう、このハンドシグナルが誕生しました。

少しでも体調が悪くなった場合は、早めにこのハンドシグナルを使ってバディに伝えましょう。

ハンドシグナルを習得して安全なダイビングを

ハンドシグナルは、アクシデントや体調不良を知らせるための緊急事態に使うものや、確認のために使うもの、海洋生物を表すユニークなものまで、多くの種類があります。

まずは今回ご紹介した基本のハンドシグナルを覚え、安全にダイビングを楽しめるようにしましょう。