エキサイティングな水中シーンを!ドリフトダイビングとは?

更新日:2023.04.12.Wed   投稿日:2020.05.07.Thu

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普通のダイビングと違い、潮の流れに乗って海中の景色を楽しむのが、ドリフトダイビングです。ダイビングポイントによってはイソマグロ、バラクーダ、ハンマーヘッドシャークといった珍しい大物と出会えることもあって、多くのダイバーが挑戦しています。日本では、西表島、与那国島、小笠原諸島などが、ドリフトダイビングの名所です。ドリフトダイビングと聞くと、なんとなく難しそうなイメージを持つ方がいるかもしれません。しかし、手順や注意点を守れば、一般的なダイビングよりも疲れにくく、ドリフトならではの楽しみ方ができるのが特長です。この記事では、ドリフトダイビングの基礎知識や、ダイビング時の注意点について、初めての方にもわかりやすく解説します。

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ドリフトダイビングとは?潮の流れに身を任せるダイビング

ドリフトダイビング(Drift Diving)とは、潮の流れに乗って海中を漂い、エントリーポイントから広範囲を移動するダイビングです。一般的なダイビングの場合、エントリーした場所とエキジットする場所が同じであるため、前半は潮の流れに逆らって泳ぎ、後半はふたたびエキジットポイントに戻ってきます。ドリフトダイビングでは、エントリーに使った船やボートが潮の流れに沿って移動します。ダイバーも流れに身を任せて進めばよいため、体力が消耗しづらく、魚群とふれあいながらエキサイティングな海の旅を楽しめます。

潮の流れがある場所には大量のプランクトンが集まるため、サメやマグロ、バラクーダのような大物と出会えるのもドリフトダイビングの特長です。ドリフトダイビングは海の環境にも優しく、一般的なダイビングと違って、船やボードを係留するためのアンカーを打つ必要がありません。そのため、海底のサンゴ礁などを傷つけにくく、自然環境保護の観点でも注目を集めています。

ドリフトダイビングのタイプは3つ


ドリフトダイビングは、海況やダイバーのスキルに応じ、3つのタイプに分けられます。基本的な耳抜きや浮力のコントロールができ、フィートファースト潜降とヘッドファースト潜降の使い分けが可能なら、誰でも参加可能です。

【水面フロートを目印にするタイプ】

一般的なドリフトダイビングでは、ラインに沿ってつながれた「水面フロート」を使用します。水面フロートがあれば、船やボートがダイバーを追跡しやすいため、安心・安全にドリフトダイビングを楽しめます。また、ダイビングポイントを通りかかったほかのボートに対し、ダイバーの居場所を教える役目もあります。水面フロートを使う場合、グループのリーダーがフロートを引っ張り、残りのダイバー全員が集団で固まってドリフトを楽しむのが一般的です。

【水面フロートを使わずダイバーの吐く泡を目印にするタイプ】

その日の海況や、ダイビングポイントの地形によっては、水面フロートが使用できないケースがあります。たとえば、海底の流れよりも水面の流れが早すぎると、水面フロートが引っ張られ、ダイバーが離脱してしまうリスクがあります。また、海底の地形に起伏がある場合は、水面フロートをつなぐラインが引っかかってしまいます。この場合は水面フロートを使わず、船やボートは水面に浮上した泡を目印にしてダイバーを追跡し、エキジットを行います。

【水面フロートなしでスタートし、エキジット時に使うタイプ】

2つのタイプのいいとこ取りをして、エントリー時は水面フロートを使わず、エキジット時に水面フロートを浮上させるスタイルもあります。たとえば、エントリーポイント付近の地形が悪く、エキジットポイントの海況に問題がないケースで採用されます。このスタイルでは、エキジットポイントに近づいたら、リフトバッグをエアなどでふくらませ、水面フロートを浮上させます。

ドリフトダイビングをするときの2つの注意点

ドリフトダイビングは潮の流れに乗って移動するため、通常のダイビングと異なる注意点があります。初めての方は、2つのポイントに注意しましょう。

潜降ロープが無いためヘッドファースト潜降が必要

ドリフトダイビングでは、基本的に潜降用のロープを使用しません。エントリーの瞬間でも、船やボートは次のポイントに移動するためにエンジンをかけているため、潜降ロープを使用しないケースが大半です。エントリーしたら、スムーズにヘッドファースト潜降を行い、グループからはぐれないよう注意しましょう。ダイビングポイントには潮の流れがあるため、ヘッドファースト潜降が苦手な方は練習が必要です。もちろん、ピックアップの際もロープが使えないため、流れの中での浮力管理や、中層での安全停止も必要です。

潮の流れが早い場合は決して無理をしないこと

その日の海況や、ダイビングポイントによっては、潮の流れが速かったり、複雑だったりするケースがあります。そういった場合は、決して無理をしないようにしましょう。その日の体調や、自分の経験やスキルを考えて判断し、時にはダイビングを避ける勇気も必要です。無理にダイビングを行うと、潮に流され、ほかのダイバーやインストラクターからはぐれてしまう危険性があります。

注意点を守って安心・安全にドリフトダイビングを楽しもう

今回は、ドリフトダイビングの基礎知識や、ダイビング時の注意点を解説しました。ドリフトダイビングは潮の流れに乗って楽しむダイビングです。エントリーポイントとエキジットポイントが離れているため、水面フロートなどを使い、ダイバー同士がはぐれないような仕組みを設けています。ドリフトダイビングでは潜降ロープが使えないため、ヘッドファースト潜降や耳抜きを練習しましょう。もし潮の流れが早い場合は、無理をしないことが大切です。