タンク・スーツが左右する!ダイビングの適正ウェイトを知ろう

更新日:2023.12.04.Mon   投稿日:2020.03.09.Mon

ダイビングライセンス取得キャンペーン

ダイビングでは、体が海に沈みやすくなるようウェイトを身に付けます。このウェイトには適正値があり、オーバーウェイトであると疲労感が増したり、溺れるリスクが高まったりするので注意が必要です。ここでは、適正ウェイトとタンク・スーツの関係性、ダイビングの適正ウェイトの確認方法などについてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

福岡・大阪・東京・沖縄など全国13店舗でPADI優秀賞を多数取得!ダイビングライセンス取得コースのお得なキャンペーン情報の詳細はこちら

「適正ウェイト」の重さが変わる二大要素はタンクとスーツ

ダイビングを行う際に身に付けるウェイトの重さは、タンクとスーツの種類に応じて変える必要があります。詳しくみていきましょう。

タンクによって変わる適正ウェイト

ダイビングに用いるタンクには、スチール製のものとアルミ製のものがあり、この材質によって適正ウェイトは変わります。スチール製とアルミ製のタンクでは、同じ容量であれば、スチール製のほうが重たいです。つまり、より軽いアルミ製のタンクを使用する場合は、スチール製のタンクを使用するときよりもウェイトを増やす必要があります。

スチール製タンクからアルミ製タンクに変更する場合、ウェイトを2㎏プラスすると、適正ウェイトとなるといわれています。もちろん、ダイバーの体格によっても適正ウェイトは変化するので、適宜修正する必要があります。また、タンクには10L、12Lなどさまざまな容量のものがあるので、この容量も考慮して適正ウェイトを見つけるようにします。

スーツによって変わる適正ウェイト

ダイビングで着用するスーツには、ウェットスーツとドライスーツの2種類があり、どのスーツを選ぶかによっても身に付けるべき重りの量は変化します。基本的に、ドライスーツのほうがより浮力が大きく、重りの量が多くなります。

ドライスーツを着用する場合は、ウェットスーツ着用時の適正ウェイトに3〜4㎏プラスした状態がよいとされています。ただし、こちらもダイバーの体格によって適宜調整する必要があります。また、スーツの厚みやインナー、アウターの有無によっても必要な重りの量は変わります。

自分にぴったり!適正ウェイトの確認方法

アルミタンクと厚さ5㎜のウェットスーツを着用する場合、適正ウェイトは、体重を10分の1にした値に1〜2㎏引いた値が目安です。たとえば、体重60㎏の人であれば、60kgの10分の1である6kgから1〜2㎏を引いた4〜5㎏が適正ウェイトです。このように、アルミタンクと5㎜ウェットスーツを使用する場合は、適正ウェイトは2〜4㎏の範囲となるのが一般的です。

上述の計算方法を応用すれば、スチールタンクを用いる場合、ドライスーツを着用する場合の適正ウェイトの目安も算出できます。具体的には、ウェットスーツからドライスーツに変更する場合は重りを3〜4㎏プラス、アルミタンクからスチールタンクに変更する場合は重りを1〜2㎏マイナスするとよいでしょう。

たとえば、60㎏の人がスチールタンクとドライスーツを身に付ける場合を考えてみましょう。先にご説明したとおり、アルミタンクとウェットスーツの場合の適正ウェイトは4〜5㎏です。よって、スチールタンクに変更することでプラス3〜4㎏、ドライスーツに変更することでマイナス1〜2㎏となり、適正ウェイトは5〜8㎏と見積もることができます。

このように、実際に海に潜らずともある程度適正ウェイトを概算することが可能です。しかし、体格によって適正ウェイトは変わるので、実際に水に入って確かめることも必要です。

水の中で行う適正ウェイトの確認方法

適正ウェイトの場合、ドライスーツなどの空気を抜いて水の中で垂直に浮かぶと、ちょうど目のあたりに水面が来ます。これが、水の中で行う適正ウェイトの確認方法の最終目標です。

手順は、まず先に解説した適正ウェイトの算出方法で適正ウェイトを見積もります。この算出した適正ウェイトを水の中で微調整して適正ウェイトを探します。微調整する際は、BCとドライスーツの空気はすべて抜きましょう。

空気を抜いたら、通常の呼吸で水面が目線と同じになるまで重りを調節します。重りの調節が終わったら、今度は息を大きく吐き出してみてください。ゆっくりと体が沈んでいくならば、これが適正ウェイトです。

この適正ウェイトに2㎏程度の重りを余分に持つとよいでしょう。なぜなら、ダイビングの最中に浮力が増し、ウェイトが不足してしまう恐れがあるからです。ダイビングを行っているとタンクの中の空気が無くなり、その結果、浮力が上昇して段々沈みにくくなってしまうのです。

なお、適正ウェイトの確認作業は、オーバーウェイトで沈んで溺れてしまわないよう、水深が浅めのところで行ってください。

適正ウェイトのメリットとオーバーウェイトのデメリット

適正ウェイトを身に付けると、無駄な体力を消耗することが無くなるので、ダイビング後の疲労感が少なくなります。また、運動量が減るので、エアの消費量が減り、長く水中遊泳を楽しめるのもメリットです。

対して、オーバーウェイトだとダイビングの疲労感が増すだけではなく、溺れてしまう危険性が高まります。体力面・安全面を考えると、適正ウェイトの確認作業はダイビングにおいて非常に大切です。

適正ウェイトで快適なダイビングを!

適正ウェイトであれば、水の中での動きが楽になり、体力を気にせず水中遊泳を楽しめます。また、万が一溺れかけてしまっても、すぐに沈むことはないので、冷静に対処できます。快適なダイビングを行いたい方は、ぜひ自身の適正ウェイトを必ず確認するようにしてください。