ダイビングインストラクターとして働くにはどうしたらいいの?

更新日:2023.12.29.Fri   投稿日:2022.07.11.Mon

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ダイビングインストラクターはどんな仕事をするの? 就職や求人情報も解説

ダイビング用タンクの充填作業
スキューバダイビングインストラクターはダイビングに関わる様々な業務を行いますが、その業務は大きく3つの仕事に分類することができます。

※この記事は2021年6月19日に公開されたものを加筆・修正して更新しています。

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ダイビング講習の仕事とは?

多くの国で、スキューバダイビングを行うには認定証(Cカード)がないとできません。
ダイビングを趣味として楽しむには、まずスキューバダイビングのCカードを取得することが必要です。

ダイビングインストラクターのお仕事の1つに、これからダイビングを始める方に行う、ダイビング講習があります。
「PADIオープン・ウォーター・ダイバーコース(以下:OWD)」が、それに該当する講習です。

講習内容は学科講習、プール講習、海洋講習の3つのセクションに分かれており、それぞれのセクションでやるべき講習内容が決まっています。インストラクターはそれらの知識や技術を指導していくことが仕事です。
そして、すべての達成条件をクリアした方に対して、認定証(Cカード)を発行します。

ダイビングインストラクターの限定水域講習

毎年、 約4万人の方が新たにスキューバダイビングのライセンスを取得し、ダイビングを趣味として始めています。

また、ダイビング講習はダイビング未経験者だけに提供するものではなく、すでにダイビングを趣味として楽しまれている方のスキルアップ講習もあり、それらの講習を開催することもダイビングインストラクターのお仕事です。

ノンダイバー(これから始める方)もしくは、ダイバー(すでにライセンスを持っている方)のお客様が望むダイビング講習を開催するのがダイビングスクールのサービスです。

しかし、ダイビングインストラクターの資格を持っていれば誰でもすべてのダイビング講習が開催できるというわけではなく、インストラクター自身が所有している資格によって開催できる講習の種類は異なります。

ダイビングサービスの限定水域講習

インストラクターとしてお仕事をするには、多くのお客様のご要望にお応えするためにも、開催できるダイビング講習は多い方がいいでしょう。

体験ダイビングの仕事とは?

ダイビング活動の中で最もお気軽にできる体験ダイビングですが、日本国内だけでも年間で約5万人以上の方が参加しています。体験ダイビングがきっかけでダイビングライセンスを取得する方は少なくありません。

気軽に参加できる理由は2つあり、1つ目は所要時間です。
地域やダイビングショップによって若干異なりますが、多くの場合は2時間~3時間あれば体験ダイビングに参加できます。短時間で水中世界を楽しむことができることから、沖縄旅行や海外旅行で日程の一部を利用して参加する方が非常に多いダイビング活動です。

インストラクターに運ばれる体験ダイビング

2つ目はダイビング経験がなくても参加できるところです。
ダイビング経験がない方はもちろん、泳げない方でも、海で遊んだことがない方でも参加することができます。しかし、体験ダイビングに参加するには2つだけ参加条件があり、年齢10歳以上で、健康な方に限られています。その条件さえクリアしていれば、どなたでもご参加できるところが人気の秘訣ではないでしょうか。

体験ダイビングは海で実施する場合もあれば、プールで実施する場合もあります。
実施場所の違いは主にダイビングショップの形態によるもので、海の側にあることが多い、現地型ダイビングショップの場合は、体験ダイビングを海で行うことが多く、都市型ダイビングショップは、都市部にショップを構えていることが多い為、プールで実施することが一般的です。

プールで体験ダイビング

ダイビングインストラクターが取得できるスポーツ専門学校では、オープンキャンパスで体験ダイビングを開催していることもあります。

ダイビングガイドの仕事とは?

続いては「ダイビングツアーのガイド」について紹介します。ダイビングツアーは、ダイビングライセンスを持っている方が参加するダイビング活動の1つであり、ダイビングポイントの見どころを紹介することが主な仕事です。一般的にファンダイビングと呼ばれています。

「ガイド付き観光旅行」もしくは修学旅行や写真旅行で「ガイド付きバスツアー」に参加したことはありませんか?ガイドさんが「右手に見えますのは○○です。」と、お決まりのフレーズで観光案内をしてくれますよね。それの水中バージョンです。

ダイビングツアーガイドは、水中でのコース取り(道順)、水中環境(地形)、生息する生物など、あらゆる面においての知識を身につけておく必要があります。
また、ダイビングポイントの状況は天気や風向き、風の強さ、潮汐、そして気圧などが要因で常に変化するため、ダイビングポイントを選定する為の気象や海洋についての知識や経験も必要となります。

体験ダイビング、ダイビングツアーガイドの仕事とは?

現地型ダイビングショップの主なフィールドは地元の海です。例えば、沖縄県宮古島にあるダイビングショップの場合は観光客ダイバーや地元ダイバーに対して、宮古島のダイビングポイントをガイドします。
そのフィールドのことを熟知している地元の海のプロフェッショナルなので、季節によっての見どころはもちろん、より詳細なガイドを実施してくれるインストラクターが多いことが特徴です。

都市型ダイビングショップのインストラクターは主となるフィールドがなく、ダイバーであるお客様をお連れして、様々な地域(ダイビングポイント)でツアーガイドを実施します。
現地型ダイビングショップのインストラクターとは違い、「広く浅く」ダイビングポイントのことを知っているインストラクターが多いのが特徴です。

もちろん「広く深く」知ることがベストでしょうが、世界中には無数のダイビングポイントがあり、現実的に難しいところではあります。

ダイビング器材販売の仕事とは?

ダイビング器材の販売とは、新しい器材が欲しい方に対して、その方に合ったベストな器材選びをサポートすることです。
ダイビングインストラクターの役割として重要なことは、お客様のダイビング事情を知ることです。「将来どういう場所でダイビングがしたいのか?」「ダイビングをする頻度はどれぐらいなのか?」「苦手なスキルはあるのか?」などを質問して必要なことを見極め、予算について相談を受け、理解をしてもらうことが大切です。

ダイビング器材量販店

ダイビングショップによっては器材販売を行っていないところもありますが、私達ダイビングインストラクターが行うべきことは、安全にダイビングをしていくためにスキルを向上するだけではなく、器材を所有することのメリットや必要性をお伝えすることです。各メーカーから発売されている器材の機能や特徴を知っていれば知っているほど、適切なアドバイスを行うことができるでしょう。

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ダイビングインストラクターにはどのような就職先があるの?

多くの業界で人手不足が課題となっていますが、ダイビング業界も同様に人手不足な業界と言われています。ダイビングインストラクターになって就職ができないということは、ほとんどないでしょう。

インストラクターの就職活動

ダイビングインストラクターとして就職先を選ぶ上で、まずは大きく3つに分類してみます。

1つ目・・・「プロショップ」

プロショップの特徴は上記でも解説したように、これからダイビングを始めようと思われている方へのダイビング講習から、ダイバー向けのステップアップ講習やプロダイバー向けのダイビング講習、ダイビングツアーの開催、器材販売などダイビングに関わるすべての業務を行っているダイビングショップです。

プロショップを更に2つに分類してみます。

「都市型ダイビングショップ」
都市型ダイビングショップは主に都市部に店舗を構え、これからダイビングを始める方に対して、ライセンス取得講習を行うことが多いダイビングショップです。
そして、ダイバーになった方にステップアップ講習やダイビングツアーに参加していただき、、趣味として続けていただける環境をご用意しています。比較的、自宅や職場から通いやすい場所にあることから、最初に趣味でダイビングを続けていくには最適なダイビングショップと言えるでしょう。

また、都市型ダイビングショップの大きな特徴として、そのダイビングショップでダイバーになった方が顧客の大多数を占め、他ダイビングショップでダイバーになった方が利用する割合が非常に少ない傾向にあります。

都市型ダイビングショップで働くインストラクターの主な仕事はダイビング講習になるでしょう。

スキューバダイビングのインストラクターはどんな仕事をするの?

「現地型ダイビングショップ」
海の側にあるダイビングショップを「現地型ダイビングショップ」と言います。海の近くに店舗を構えており、ある一定のダイビングポイントで、ほぼ毎日ダイビングを行っているため、その地域に精通しているダイビングインストラクターが多いことが特徴です。
都市型ダイビングショップと違い、主な顧客はその海でのダイビングツアーに参加する目的でご来店されることが非常に多いのが現地型ダイビングショップです。その為、現地型ダイビングショップで働くインストラクターの主な仕事はダイビングツアーガイドになるでしょう。

2つ目・・・「ダイビング器材量販店」

ダイビング器材の販売をメインに行っているダイビングショップです。
様々なダイビングショップでダイバーになった方が来店し、器材を購入しにくることが多いお店で業務の9割以上が販売員としての役割になります。ダイビングインストラクターとしてダイビングを教えたいと思っている方にとっては、もしかしたら不向きかも知れません。

通いやすい都市型ダイビングショップ

3つ目・・・「マリンスポーツ店」

ダイビングに限らず、バナナボートやジェットスキー、パラセーリングなど、海にまつわる様々なアクティビティを開催しているお店です。沖縄などのリゾート地や観光地によくあるスタイルです。ダイビングに関しては体験ダイビングが主になり、半日程度で様々な海遊びを提供する種類のショップです。

マリンスポーツ店でバナナボート

2つ目と3つ目はダイビングショップというよりは、ダイビングに関わりながら仕事をするといった感じでしょうか。

ご自身がダイビングインストラクターとして、どのようなお仕事をしたいかによって、就職先を選ぶようにしましょう。ダイビング講習をたくさんやりたい!と思いっているのにも関わらず、「ダイビング器材量販店」や「マリンスポーツ店」で就職しても希望通りの仕事ができないかもしれません。

ダイビングインストラクターの働き方としては、正社員や契約社員としてフルタイムでお仕事する方法もありますが、もし、あなたが現在、別のお仕事をしているのであれば、今の職業は継続したまま、週末(お休みの日)のみダイビングインストラクターのお仕事をすることも可能です。多くのプロショップでは、そのような方を非常勤インストラクターとして求めています。非常勤やアルバイトの求人情報が出ていることは少ないので、自分が通っているショップに相談するのがベストでしょう。

ダイビングインストラクターになる為のステップは?

スキューバダイビングのインストラクターになる為のステップは?
ダイビングインストラクターになるには、ダイビング指導団体(PADIなど)からダイビングインストラクターの認定を受ける必要があります。
しかし、ダイビング未経験から一気にダイビングインストラクター認定を取得することはできないので、順を踏んでステップアップ講習を受講し、経験を積んでいきます。

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ここからはインストラクターになるまでの流れをご説明します。
※指導団体PADIでの流れ

<ステップ1>
PADIオープン・ウォーター・ダイバー(OWD)
最初に受講するダイビング講習です。この講習では基本的なダイビング器材知識と技術、そしてダイビング器材の取り扱い方などを習得します。

<ステップ2>
PADIアドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー(AOW)
この講習では数多くあるダイビングの種類の中から5つの項目を経験するための講習です。ディープダイビング(深く潜るダイビング)やナイトダイビング(夜の海に潜るダイビング)などを経験するきっかけになります。

<ステップ3>
PADIレスキュー・ダイバー(RED)
ダイビングをする上で忘れてはいけないのが安全管理です。レスキューダイバー講習では自分自身の安全を守る術はもちろん、一緒に潜っている方がトラブルに遭遇した際の対処方法なども学びます。

<ステップ4>
PADIダイブマスター(DM)
ここからプロの仲間入りです。プロダイバーとして、ダイビングチームのリーダーになるために必要なコミュニケーションや、ガイドをするためのダイビングスキルを学びます。

<ステップ5>
インストラクター開発コース(IDC)
ダイビングインストラクターになるための講習です。この講習ではインストラクターとして必要なスキルや指導技術、PADI基準(ルール)も学びます。

<ステップ6>
インストラクターエグザミネーション(IE)
PADIが開催するインストラクター試験に参加し、合格すればインストラクターとして認定を受けることができます。ここまでのコースを2年間で受講するプログラムや専門学校もあります。

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ダイビングインストラクターの求人はどこで見つけるの?

一般的な求人媒体で、スキューバダイビングインストラクターの求人を見かけることはめったにありません。では、海やダイビング関係の求人はどこで見つけることができるのでしょうか?

それには、大きく分けて3つの方法があります。1つ目に指導団体の求人情報、2つ目にダイビングメディアの情報、最後に専門学校などに集まる情報です。

スポーツの専門学校では面接も練習します

1.指導団体

スキューバダイビングインストラクターの求人情報は、各指導団体から得ることができます。指導団体は、国内だけでも30団体以上、世界では200団体以上が存在するため、そのシェア率や提携店の数によって求人数も大幅に異なります。2022年現在、国内でのシェア55%以上を誇るのはPADIで、その後はNAUIやBSAC、SSIなどが続きます。シェア率や提携店が多い団体は求人数も多くなり、インストラクターとしての仕事を得られる可能性もあがりますので、必然的に求人数としてはPADIが一番多くなります。

しかし、シェア率が高く提携店が多いと言うことは、内容にも千差万別あることにつながります。希望のエリア以外の求人情報にも目を通した方が良いでしょう。また、ダイビングショップごとにターゲットとしているゲストの層や大切にしているポリシーなどが異なります。求人情報を探す際は、正社員や非常勤などの雇用形態や年収等の条件面だけではなく、各ショップの公式Webサイトや口コミ情報なども参考にして、自身の希望に沿った働き方ができるショップを探してみてください。

参考:PADI登録店の求人情報

2.ダイビングメディア

インストラクターの求人情報は、ダイビングメディアから得ることも可能です。例えば、ダイビング情報を発信している“オーシャナ”では、海やダイビングに関する仕事の情報を、指導団体や地域の垣根を超えて幅広く紹介しています。そして、前記の通りスキューバダイビングインストラクター試験に合格した後の職業は、ダイビングガイドやインストラクターだけではありません。例えば、別のダイビング情報サイト“マリンダイビングWeb”では、ダイビング器材メーカーや水族館、リゾートホテル、レジャーアクティビティの運営会社などの求人情報も掲載されています。海やダイビングに携わる職業は非常に多いため、視野を広げて探してみるのも良いかもしれません。

参考:海とダイビングのWebメディア・オーシャナ

3.専門学校

スキューバダイビングインストラクターになる方法のひとつとして、スポーツ専門学校があります。就職活動の時期に合わせて、各所から学校に求人情報が展開されますので、その中から自分の希望に合った求人を探すことが可能です。また学校によっては、各企業や団体と長年の繋がりがあるところも多々ありますので、就職後の先輩方の話を聞く機会や離職率などを事前に確認することができ安心です。学校側にキャリアカウンセラーがいる場合などは、自身の意向や希望、卒業時に所持している資格などを基に、就職に関するアドバイスも受けることができます。しかし、各学校にどのような求人が存在するかは、外部に開示されていないことがほとんどですので、オープンキャンパスや体験入学で質問をしたり、資料請求をしたりして就職実績などを確認してみると良いでしょう。

参考:東京リゾート&スポーツ専門学校

インストラクター試験に合格した後の進路は、ひとつではありません。また、雇用形態や働く場所にも、多くの選択肢があります。ダイビングインストラクターや関係する求人を探す方法として、指導団体からの情報やダイビングメディアの情報、専門学校を始めとする各学校からの情報など多くの媒体がありますので、それらを基に、自身が納得のいく場所で楽しく働ける職業や会社、団体を見つけてみましょう。


もうすでに通われているダイビングショップがあるようでしたら、インストラクターに相談してみてください。これからダイビングショップを探す方はインストラクターコース(IDC)までを開催することが可能なダイビングショップを選ぶと良いでしょう。

マレアは全店舗がPADIからファイブスター・ダイブセンター(5つ星)の認定を受けており、質の高い講習を実施している証としてゴールドCカードを発行しているダイビングスクールです。
また、PADI最高ランクのインストラクターであるコースディレクターが7名在籍していますので、初心者ライセンスコース(OWD)からインストラクターコース(IDC)までが開催できる数少ないダイビングスクールです。

これからダイビングを始めたい方はもちろん、インストラクターを目指す方も、是非、マレア各店にお問い合わせください。

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ダイビングスクール マレア池袋店
PADIコース・ディレクター
松浦 浩一 (KOICHI MATSUURA)