【初心者必見】ダイビング中のパニックを克服するには?原因と対処法を紹介

更新日:2023.12.07.Thu   投稿日:2023.09.09.Sat

初心者ダイバーの方にとって、海という未知の世界でのダイビングはとても魅力的なものだと思います。一方で、普段と全く異なる環境に対峙した際、「パニックを起こすのではないか?」と、ふと頭をよぎったこともあるでしょう。

そんな時、「自分はダイビングに向いていないかも?」と自信をなくしてしまいそうになりますが、ダイビング中に起こるパニックの原因を知っておくことで、未然に防ぐとともに万が一の際には対処することが可能になります。

本記事は、ダイビング中に起こるパニックについて、原因、対処方法、対策方法の順番で説明をし、皆さんの不安を解決に導いていく内容となっています。

ぜひこの記事を読んで、今後のダイビングライフに役立ててください。

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ダイビング中に起きるパニックの原因は?

そもそもパニックを引き起こすきっかけとは、どんなことなのでしょうか。パニックを引き起こす原因を知ることは今後の対策を講じる上でとても重要です。まずは主な原因を見てみましょう。

経験不足によるもの

初心者ダイバーに多く見受けられるのが、経験不足から起こるパニックです。特に、マスクに水が入ってきた、レギュレーターが水中で外れてしまった、急に大型の魚が目の前に現れて驚いた、などが多く、ダイビングに慣れていないからこそ起こるトラブルと言えます。

また、その日の海況の良し悪しや慣れていないポイントでダイビングをする際は、環境の変化に対処する引き出しが不足していることで起こるパニックもあります。

想像以上に潮の流れが速く、どう体を動かしていいか分からず気が動転してしまったり、透視度や透明度が悪い海でガイドやチームメイトを見失わないか不安になったりする気持ちは、パニックを引き起こす原因になりえます。

不安やストレスによるもの

知らず知らずのうちに、陸に居る時から小さなストレスや不安が積みあがることがあります。例えば、一緒に潜る方がベテランダイバーで、器材セッティングを手際よく行っているのを見て焦る気持ちや、迷惑をかけてしまうのではないかと不安に思ってしまったことは、誰でも一度はあることでしょう。

そういった精神状態のままダイビングを行うと、呼吸が浅くなり息苦しさを感じてしまい、普段と違う自身の状態を感じて、パニックを引き起こしてしまう可能性があります。

また、ダイビングに関係ないことでも何かしらストレスを抱えていた場合、ダイビング中に急な不安や恐怖に駆られることもあります。初心者に限らず、ベテランダイバーでも起こりうることなので注意が必要です。

体調不良で起こるもの

日々の仕事やタスクに追われ、過労や睡眠不足の状態のままダイビングを行うこともパニックにつながる原因です。突然スクイズ(水圧によって耳や鼻、歯などに圧迫の症状が出ること)になってしまったり、窒素酔い(アルコールに酔ったような状態、判断力が鈍り身体能力にも影響を及ぼす)を起こしてしまったりする場合もあります。

他にも、ダイビング前日の深酒や睡眠不足は、大丈夫だと思っても思わぬトラブルにつながることがあります。また、精神不安定症、情緒不安定症といった精神疾患のある方、喘息や高血圧といった症状のある方は、病気の治療をして医師と相談をした上でダイビングに臨みましょう。

一言でパニックと言ってもその原因は様々であることがわかりました。ストレスがかかっている状態、体調が悪い時にはダイビングは厳禁です。パニックの引き金となることを知って、後記の対処方法と未然に防ぐ方法を学んでいきましょう。

寝不足でダイビング

ダイビング中にパニックが起きたときの対処方法

原因を知ってどんなに気をつけていても、突然襲ってくるのがパニックの恐ろしいところです。そんな時にこそ、冷静に的確な対応が必要となってきます。ここでは実際パニックに陥ってしまった際の対処方法についてご紹介します。

全ての動きを止める

不安を感じたり水中にいることに恐怖心を抱いたりすると、体制を整えようとして手足に力を入れてしまうことがあります。しかし、それはかえって動きすぎによる酸欠状態になってしまう可能性があります。

そのような事態を防ぐために、焦らずまずは全身の力を抜いてその場で静止しましょう。掴まれる岩やロープがある時は、迷わず両手で掴まって体の動きを全て止め、呼吸に集中することが大切です。

身体を安定させる

呼吸が安定したら、冷静に体制を整えていきましょう。体が縮こまっていないか?正しいトリムがとれているか?どこかに力が入ると不自然な姿勢になり、それだけでも違和感が生じて息苦しさを覚える原因となります。

また、自力で体制を整えられないほどの状況になった場合は、すぐにダイビングを中止するか、エキジットまで岩やロープに掴まりながら進んだり、砂地であれば着底したりするのもおすすめです。

深呼吸をする

パニックに陥ると呼吸が速く浅くなりがちです。呼吸が乱れることでさらに息苦しくなり、余計自我を失ってしまうきっかけになってしまいます。肺の中の空気を吐ききり、そこからゆっくり深呼吸しましょう。正しい呼吸は、気持ちを落ち浮かせるための大事な動作であることを忘れずに。

<ハンドシグナルのおさらい>
一緒に潜っているインストラクターやバディに自分の異常を伝えることも重要です。そのことを伝えるハンドシグナルを今一度おさらいしましょう。まず、手のひらを伝えたい相手のいる方向(正面)に向けストップの合図を出します。その後手のひらを下に向け、手首を軸にして小刻みに捻ります。これがトラブルの合図です。

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自分はパニックにならないと過信せず、ハンドシグナルも含め有事の際に対処できるよう上記の内容を繰り返し頭の中に浮かべましょう。

【関連記事】安全なダイビングのためにハンドシグナルを覚えておこう!

では、最後にパニックを未然に防ぐ方法について説明します。

パニックを起こさないようにするには?

ここまでパニックを起こす原因と対処方法についてみてきました。その上でそもそもこうした状態に陥らないような対策方法についてみてみましょう。

マスクを正しく装着しマスククリアをマスターしよう

マスクに水が入るのは、そもそもきちんと装着されていないことが原因で起こることが多いです。顔に合ったサイズのマスクを装着すること、ストラップを頭のサイズに合わせて調整すること、更には、エントリー直前にインストラクターやバディに、正面からきちんとチェックしてもらうことで、マスクによるトラブルを未然に防ぐことが可能です。

それでも、水中でマスクに水が入ってくることはあり得ます。そんな時は落ち着いてマスククリアを行いましょう。

<マスククリアのおさらい>
マスクの上を両手で抑え、ゆっくりとマスクの下の方を持ち上げます。その後、水面の方へ顔をあげ鼻から息を吐く。この動作ができるようになれば、マスク全部に水が入ることはなくなります。水が入ってきたら焦らず、いい練習機会だと思ってマスククリアしてみてください。

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レギュレーターリカバリーをマスターしよう

まずは、一緒に泳いでいる方のフィンや腕が当たったりして、レギュレーターが口から外れてしまう可能性があり得ることを頭に入れておきましょう。万が一レギュレーターが外れてしまったら、生命線とも呼べる呼吸源が絶たれたようで、慌ててしまいそうになります。慌てることで、水を飲んでしまったりますます動悸が激しくなってしまったりとパニックに直結します。

そういった場面でも、落ち着いてレギュレーターリカバリーができるよう定期的に練習をしておきましょう。(水中で練習する際は、必ずインストラクターの監視下のもと行いましょう)

<レギュレーターリカバリーのおさらい>

  1. レギュレーターを口から外す前に息を吸い込む。
  2. レギュレーターを口から外して身体から離す。※フリーフローを防ぐため、マウスピースは下向きにする。
  3. レギュレーターを外している間はプクプク息を吐き続ける。※ダイビング中は呼吸し続けることが重要。
  4. 身体を右に傾けてレギュレーターを下に垂らす。(レギュレーターは右側から出ているため)
  5. 右手で自分の太もも→お尻→タンクの底をなぞる様に触って、右手を大きく前に出す。
  6. 右腕に引っかかったレギュレーターをくわえなおしてレギュレータークリアをする。
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不安な気持ちをインストラクターに伝えよう

無理せず不安な気持ちをインストラクターに伝えましょう。その日の潮の流れや海の状況を判断してもらい、場合によってはダイビング自体を控えることも厭わない意思を持つことが大切です。

不安な場合は、インストラクターの近くを泳ぐようにして、常に自分をケアしてくれる存在がいるのだと感じることで不安を軽減させましょう。

ストレスを軽減させよう

準備の時点で他のダイバーの方にペースを合わせようとして焦ってしまったり、初めてのメンバーや初めてのポイントで知らず知らずのうちに心にストレスがかかってしまったりすることは多々あります。そういった際も、常に自分のペースを保ちつつ、ストレスをコントロールできるようにしておきましょう。

体調を万全にしよう

寝不足、前日の深酒などはダイビング事故に直結しうる危険をはらんでいます。また、風邪気味の時は耳が抜けにくくなったり、判断力が低下したりします。

船酔いをする場合は、先に自分に合った薬を服用するなど自身の体調管理をしっかりしておきましょう。楽しみにしていたダイビングをキャンセルすることは勇気がいりますが、万が一ダイビング当日になっても体調がよくなかったら、潔くその日のダイビングを諦めるのもダイビングスキルの1つです。

まとめ

いかがだったでしょうか。初心者であれば、程度の違いはあれども大なり小なりパニックになる種を持っています。ここまででダイビング中に起こるパニックについて、原因、対処方法、対策方法の順番で学んで不安を払拭していきました。

大事なことは、誰にでも起こりうることであるという認識を持ち、正しいトラブルへの対処方法を理解しておくことです。この記事を読んで皆さんがこれからダイビングを行う上でのお守り代わりになれば幸いです。

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